季節の変わり目に多い
三月も中旬から下旬に近くなり、松本平らも昼間春らしさを
感じるようになりました
今年の松本地方の二月、三月は、雪が少なく晴天率が高かった
のですが朝晩の冷え込みが強く、そのせいか?痛みの強い
急性腰痛いわゆるぎっくり腰が多かったです
例年でも、この時期に多いぎっくり腰ですが、今年は歩行困難
の重度の方が多かった気がします
季節からすると
寒い時期は、運動していない方を除くと活動量も減り
汗をかかず水分摂取も減りますね
そうなると血液が濃くなったり、身体全体(内臓も)の循環も悪くなり
その結果筋肉が硬くなり
骨格の動きも悪くなり痛みを誘発しやすいのです
ただ、年間を通じて思い出すと、季節の変わり目、節目節目で
ぎっくり腰やねちがいなどの方が多いタイミングがあります
意外かと思われるでしょうが、暖かくなりかけた梅雨時なんかも多く来られます
理由は、またその時期にお話いたします
さて
ぎっくり腰はなぜ起こるのか?
ぎっくり腰のような強い痛みを感じると、皆さん大変不安だと思います
たいていの方は、病院に行きレントゲンを撮ってもらい
「骨には異常ありませんね~。」・・・とのことでお薬と湿布を頂き
何日か安静にして不自由な生活を余儀なくされることと思います
「骨に異常はありません。」・・・の意味は、
あくまで骨の形成に異常が無いということです。
その逆の異常は、
骨折、不全骨折(ひび等)、脱臼、老化などの骨粗鬆症
圧迫による形成破壊、骨棘(骨の角がとがる)
、組織変異(がんのような)・・・
多くの方は、そのような事はなく、筋肉・骨格の問題でしょう
レントゲンを撮り骨に異常が無くても
他に、臀部や脚などに強いしびれや強い痛みを感じるときは
座骨神経痛や腰椎椎間板ヘルニヤなども疑われるためMRIなどの検査も
必要になるかも?しれません
※検査は、原因を発見する以外に、「消去法」としての役目もありますので。
ぎっくり腰メカニズムとは?
まず、基本的に解剖学では骨と筋肉は数も大きさもほぼ左右均等です
(先天性の異常や骨折などのケガを除く)
※内臓は左右均等ではありません
それを前提として・・・
強い力がかかった時以外は、
慢性腰痛の延長が急性腰痛(ぎっくり腰)である
来られるほとんどの方は、
・何もしないのに突然なった
・朝、うがいをしようとして・・・
・靴下を履こうとしたら
・くしゃみをしたら起きた
・たまに重い物を持ったから
等です。
イメージからすると重い物を持つとなるのが多いと思われがち
ですが、割に生活の一部で起こる方が多いです
※運搬業など日頃から、重いものを持つ方は、コツを得ていたり
筋肉が強化されていて起きにくいようです
日頃のくせ(脚を組むとか、猫背)、
仕事の種類(立ち仕事・座りっぱなし・車の運転)・・・
ストレス・心配事の多さ
自律神経の乱れ
腰痛の多い家族歴(骨格の遺伝)
飲み過ぎ食べ過ぎ
睡眠不足・過労など
慢性腰痛と急性腰痛のちがいは?
ズバリ・・・「身体の誤差の許容範囲」の違いによるものです
普段から身体はズレがあります。その中で暮らせています
赤ちゃんで、はいはいしている頃はあまり身体はズレませんが
二足歩行を始めると、人間はズレをおこします(特に問題はありません)
ズレを左右前後たくさんの筋肉で骨格を支え、「補正」をし
多少、背骨を蛇行しながら頭を支えます
それが日々の誤差の許容範囲。
そのくらいなら、あまり痛みは強く感じませんね
ただ、脊髄を通す脊椎(背骨)には、生命を左右する大切な
脳から体へ伝達をする最重要機関です
その脊椎で、ちょっとしたズレが起きると脳がダイレクトに関知し
人間は「過剰反応」を起こします。
「痛みのスイッチをONにする」
いわゆる生命を守ろうとする防衛反応です。
脳は強烈な痛みを体に送り「それ以上動いちゃダメだよ!」
という意味です。
これが急性腰痛「ぎっくり腰」のメカニズム
臨床で多いのは
1,仙腸関節のわずかなズレ(仙骨と腸骨の境目)です
2,腰椎4番・5番
3,胸椎12番・腰椎1番周辺
4,胸椎7・8番周辺(ぎっくり背中)
などですが、身体をチェックしてみると上記が複合
していることも多いです
特に歩行困難になりやすいのは、仙腸関節のズレが起きたとき
痛みも強烈です
繊細な調整が必要
仙腸関節は、解剖学では、「動かない関節」と言うのが定義
でした。
ところが最近では、「わずかに動く」という説を唱える医師・学者もいます
我々、手技療法家も「わずかに動く」と言うのを日々実感しています
それは、机上の理論ではなく、人体を触って感じていること
しかも、仙腸関節をわずかに変化させることで
立てなかった人が立てるようになったりと、
目の前で確認出来ます
なんでそんな事が出来るのか?
それは、決して魔法でもなんでもなく「視覚と感覚の違い」
人の指先の感覚は、机の上に置いた紙一枚の違いを感じられますね
ところが、レントゲンなど
視覚いうのはあやふやなもので、見た目ではその違い
は、おおざっぱにしか判別できません
そんなわずかな違いを正すことが重要であり
体が治る秘訣でもあります。
何度かぎっくり腰を繰り返す方、良く「くせになっている」
と言います。
一番重要な部分を正してみませんか(^^)
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